性感染症の治療
性感染症とは、性行為によって感染する病気の総称です。「性病」とも呼ばれています。
性感染症は、初期の自覚症状がないことが多いので、感染に気付かないことが多くあります。性行為の際にコンドームを付けるなど、自身で防ぐことが出来ます。
性感染症には主に下記の病気があります。
- 淋菌性尿道炎(淋病)
- クラミジア性尿道炎
- 非淋菌性非クラミジア性尿道炎(マイコプラズマ、ウレアプラズマなど)
- 性器ヘルペスウイルス感染症
- 尖圭コンジローマ
- 梅毒
- B型肝炎
- HIV(エイズ感染症)
治療
● 当院では主に尿道炎に対する治療を行なっています。
採尿した尿を用いて淋菌・クラミジア同時PCR検査を行い1週間後に結果がわかります。
検査結果をもとに有効と思われる抗生剤を使って治療が行われます。
近年は抗生剤に抵抗力を持つ菌が増えており、効果をみて抗生剤の変更が必要となることも増えています
● 淋菌もクラミジア も陰性でも症状や尿に炎症所見があるときには上記のマイコプラズマやウレアプラズマといった菌による非淋菌性・非クラミジア 性尿道炎が疑われ、近年、増加しつつありますがいずれも抗生剤による治療が可能です
● 性行為感染症ではパートナーの同時治療が必要となる場合があるため、必要に応じてパートナーが婦人科を受診されるにあたっては診療情報の提供を行います
●梅毒について:かつてはその発生も下火であった梅毒ですが、最近になって極めて急速に増加をしています。梅毒はその初期である第1期(感染機会から3〜6週間)のうちに自ら陰部の異変に気づき泌尿器科を受診されることが大変重要です。
●早期梅毒(第I期):感染後、数週間(3〜6週間程度)すると梅毒トレポネーマの侵入部位に初期硬結、軟性下疳などの限局性の病変が出現します。感染の可能性のある性行為には性器の接触だけでなく口なども含まれます。
●梅毒の問題点は、痛みを感じないことが多く、病変が約3〜6週間で自然に縮小、消失してしまうことです。しかし、梅毒トレポネーマは局所から血液の流れによって全身に広がり、手のひら、腕、背中などを中心に無痛性の紅斑(バラ疹)として現れます。
●したがって、治療で最も大切なことは初期の局所の皮疹が出現した段階で速やかに泌尿器科を受診されること。そして梅毒が疑われたら検査を行い速やかに治療薬を開始し、医師の指示通り加療することで完治が可能です。